
木材は、他の建設資材と比較して、軽くて強度があります。
単位体重当たりの強度を比較すると、引っ張りでは、鉄の4倍、コンクリートの200倍、圧縮では鉄の2倍、コンクリートの9倍、曲げでは、鉄の15倍、コンクリートの900倍にもなります。
このことから、S造、RC造に比べて建物全体のコスト削減が期待できます。
木は、確かに燃える素材です。
しかし、木材は表面が焦げて炭化層の皮膜ができると、酸素の供給が断たれ、それ以上、内部は燃えなくなります。
1000℃以上になっても、炭化速度は遅く、必要な強度は保たれますので、構造の崩壊を防げます。
500~800℃で軟化する鉄よりはるかに耐火性、防火性に優れているといえるでしょう。
■ 木材・鉄の加熱による強度の低下
鉄は、熱が加わると急速に強度が低下するが、木材は、相当程度火にさらされても、急激に強度が低下することはない。
木材には、人間が聴くことのできる波長のなかで、不快感を与える高音部、低音部を吸収する働きがあり、ほど良い音響効果を生みます。
音楽ホールの内面を木材で覆うのは、こうした理由からです。
木材は断熱性に優れ、その熱伝導率の低さは、鉄の200分の1、コンクリートの4分の1といわれています。
アウトドアで、真夏の暑い日に鉄やコンクリートが熱くて触れることもできないのに、木材だけは、平気で手を置くことができるのも、このためです。
真冬でも、アルミサッシや鉄骨が結露しても、木材が結露することはありません。
高気密、高断熱の室内環境を容易に作り出せる省エネ素材です。
よく「木材は呼吸する」といわれます。
木材は、気乾乾燥とされる含水率12~15%を境に、空中の湿度が高ければ水分を吸収し、低ければ放出する「超湿機能」をもっているからです。
ですから、大量の木材が室内に露出する場合、快い爽快感を空間に保つことになります。
また、多湿になりがちな屋内施設、とくにプール施設や室内プールなどでは、錆びやすい鉄に比べ、優れた耐久性を発揮します。
木材は、酸やアルカリに強く、塩害、薬害に優れた耐久性をもっています。
海岸地方の諸施設、化学工場や食品工場、カルキの塩素が放出される室内プールでの構造体に構造用大断面集成材構法が選択されるようになっているのは、この理由からです。
木質構造建築は、イニシャル、ランニング共にローコスト化のできる非常に優れたソフト的要素を持っているものと認識しており、税務上も減価償却期間は木造22年、鉄骨造34年となっています。
一般建築の賃貸契約は15年というケースが多く、減価償却期限の短い方が有利のため、多くのオーナーから要求されるものと思われます。
木質建材を多用することにより次のような効果を期待できます。
税務上も減価償却期間は木造22年、S造34年、RC造39年となっています。
減価償却期限の短い方が有利のため、多くのオーナーから要求されるものと思われます。
木材は、遮音性、防音性に優れており快い音響空間を産みます。
断熱性・保温性・調湿性能に優れ、目に見えないアメニティ効果を発揮します。
木質建材は、他の建材と比較してエネルギーをほとんど消費せずに製造されます。
それどころか、地球温暖化の主要原因である大気中のCO2を炭酸同化作用により固定し、消滅させます。
断熱性・保温性・調湿性能より冷暖房のランニングコストを低減させます。
古来より木造建築は「高級・高品質」とみなされていました。
それは木材が軽くて強く美しい建材だからです。
品質・強度が安定している大断面集成材は、鉄骨造に遜色のない強度の躯体を実現します。
その耐用年数は100年以上です。
構造部が高耐久であることは、表面的な改装を繰り返しても寿命の長い建築物として使用できることであり、結果的に建築費の低減につなるばかりではなく、資源の無駄遣いをしないことになります。
室内を汚染するダニ、カビの発生は、室内、壁内の結露が主な原因です。
木材は結露しないと同時に、その成分がダニ、カビの発生を防ぎます。
樹木の炭酸同化作用によって作られる木材は、製造エネルギーがゼロであるばかりではなく、大気中に二酸化炭素を固定化するエコマテリアルそのものです。
使用後も再利用できるほか、パイプや紙に再生し、最後に燃やしてもダイオキシンなどは排出しません。
木材は、生産、流通、使用、排気のいずれの面でも環境負荷がもっと少ない建築資材です。
解体して再利用も可能。
チップにしてボード類や紙・パイプへの転用もできます。
廃棄に燃やしてもダイオキシンなどの心配がなく、CO2放出負荷はゼロです。
2023.10
お知らせ
【内堀知事のご視察】
『チャレンジふくしま訪問』
福島県知事の内堀まさお様にお越しいいただきました!
ふくしま県産の良質なスギ、ヒノキ、ケヤキ及び加工工場を視察後、意見交換をさせて頂きました。
2020.10
メディア掲載
日経アーキテクチュア(2020年12月10日号)に掲載されました。
2019.09
メディア掲載
新建築(2019年9月号)に掲載されました。
2017.03
メディア掲載
日経アーキテクチュア(2017年3月9日号)に掲載されました。
2016.11
メディア掲載
新建築(2016年11月号)に掲載されました。
2016.10
メディア掲載
建築技術(2016年10月号)に掲載されました。
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